0214 あなたならどう読む?

理科用語で、読み方が複数あるものもあります。ま、みんなわかってるからどっちでもいいといえばいいのですが、教材を作るときにどうルビをふるか、迷うときがあります。ここでは3つの事例を取り上げ、学術用語集で、学術上はどちらを使ったらいいのかを調べてみました。

第1問
富山県の黒部峡谷のような、川の流れにより川底がけずられて、横断面がV字形を示す谷「V字谷」。さて、どう読む?
Vジダニ or Vジコク
学術用語集・地理学編1981では「Vジコク」が採用されています。
私は心情的には「Vジダニ」派です。谷という字を「コク」と読ませる熟語って「渓谷」くらいしか思いつかないのですが。「渋谷」「日比谷」のように「ヤ」と読むのならともかく。と思ったけど「Vジヤ」も違和感あるな…慣れればそうでもないのかな。

第2問。
これは百葉箱ですが、さて、どう読む?

ヒャクヨウソウ or ヒャクヨウバコ
学術用語集・気象学編(増訂版)1987では「ヒャクヨウバコ」が採用されています。
しかし、年配の方中心に「ヒャクヨウソウ」も根強い人気がありますし、あの「広辞苑」も「ひゃくようそう」の見出し語が載っています。小中学校でよく見かけるものなので、あちこちで正しい読みはどっちなのか混乱しているようです。

第3問。
天球上における太陽の見かけの通り道をさす「黄道」を何と読みますか?
コウドウ or オウドウ
学術用語集・天文学編(増訂版)1994では「コウドウ」が正解。
一般的にも「コウドウ」が主流で「オウドウ」とも読む、とこれは明確に勝敗がついているようです。

あなたはどっちで読んでいましたか?