0324 【地層の重なりと過去の様子6】地層の生成年代

地層を調べると、堆積当時の環境だけでなく、いつ頃その地層が堆積したか、生成年代がわかります。
年代といっても、社会科の歴史で学習する平安時代や江戸時代というレベルではなく、中国四千年の歴史でもまだまだ浅く、人類の生まれる前、何百万年、何千万年、何億年前というレベルの話です。

なので、社会科の歴史とは違うスケールで年代を見ていく必要があります。
地層や化石などの時代を扱うときは「地質年代」という歴史の物差しを使います。
まずざっくり地球ができてから現在まで約46億年の歴史を、大きく4つの時代に分けてみましょう。

先カンブリア代…約5億4000万年前以前
古生代…約5億4000万年前~約2億5000万年前
中生代…約2億5000万年前~
新生代…6600万年前~

 先カンブリア代では大型生物のはっきりした化石が出ていないので「隠生代」とも呼ばれており、なかなか詳しいことがあまり分かっていません。一方、まとめて「顕生代」と言われる古生代、中生代、新生代は、新しくなるにつれて化石などの資料も多く残るようになり、時代を細かく分けることができるようになります。そのため先カンブリア代は40億年以上もありますが、古生代の長さは3億年弱、中生代は2億年弱、そして新生代は6600万年間と、新しい時代ほど短くなっています。

 なお、以前ニュースにもなった「チバニアン」もその一つですが、新生代の第四紀の更新世の一部の期間、具体的には77万4000年前から12万9000年前までの時代を指します。このように地質年代は 国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)が,国際年代層序表で細かく規定しています

 そういえば、古生代のカンブリア・オルドビス・シルル・デボン・石炭・ペルム(二畳)、中生代の三畳、ジュラ、白亜の覚え方は以前記事にしてこのブログにしては結構な数の拍手をいただいてます。何でもかんでも安易に語呂合わせで覚えるのではなく、本質を理解することが大切だと考えるので、例えば示相化石と示準化石のどちらが環境でどちらか時代かなんてのは、下らないおやじギャグみたいなゴロ合わせでウケを狙うんじゃなくて、漢字の意味に着目して両者の違いが本質的に理解できるように指導しろよ!と思うし実際にそうしているのですが、これは言葉の意味を理解することで順番がわかるというものでもないので語呂合わせもやむを得ないですね。
 もっとも、昔、化学大好きな生徒がいて、周期表の元素を全部覚えた挙句、「水へのリーベ…と語呂合わせで覚えるのは邪道だ!普通に覚えられるだろう!愛が足りない!」と豪語していましたが…。

課題;地層の生成年代はどうやってわかるのだろうか

地層の生成年代の推定には示準化石を用います。
三葉虫 古生代
東海大学自然史博物館

フズリナ 古生代

ハチノスサンゴ  古生代(シルル紀~デボン紀)
東京中央郵便局

恐竜 中生代 (これはタルボザウルス 白亜紀後期(約7000万年前))
東海大学自然史博物館

アンモナイト 中生代 
といわれていますが、実際は古生代にもいました。そのあたりの事情は…あれ?ブログに書いてなかった?(すっかり書いたつもりだった)
東海大学自然史博物館

モノチス 中生代(三畳紀後期)

ビカリア(新生代第三紀) 岡山県
 東海大学自然史博物館

貨幣石  新生代(第三紀)
松坂屋上野店

ナウマンゾウ 新生代(第四紀)
富山市科学博物館

マンモス 新生代(第四紀)
マンモス展(2019年 日本科学未来館)

結論:地層の生成年代は示準化石の生物が生きていた年代を手掛かりにするとわかる

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