前回は火山噴出物について学習しましたが、火山灰をとりあげます。
一口にマグマといっても、火山によって成分や温度、その結果粘り気に違いがあり、いろいろあるんだ、ということがわかりました。とすると、マグマによってできる火山噴出物の火山灰も、きっと火山によっていろいろあるんだろうな、ということが容易に想像つくかと思います。
んじゃ、火山灰ってどんなものでできているのでしょうか。
課題:火山灰はどのようなものでできているのだろうか。
ということで、いろいろな火山の火山灰を観察してみよう。そうしよう。
そういえばあれあったな…と昔、理科教育学会の大日本図書ブースでもらった火山灰を探し出す。
3種類の火山灰実物を少量ずつセットにしてくれている。少量とはいえ、もちろん観察には十分な量です。しかも観察の仕方も書いているので地学に詳しくない先生にも優しい。やるなぁ。
さらに私のようなマニアな先生向けに、採取地を地図と写真で示してくれている。フットワークの軽い先生だったら現地に行っちゃうんじゃないでしょうか。もう控えめに言って神です。なのに…ううっ(涙)
御嶽山
採取日:平成26年11月26日 採取場所:長野県木曽郡王滝村・濁沢川川岸にて採取
全体的に白いものが多いですね。
阿蘇山
採取日:平成26年11月29日 採取場所:熊本県阿蘇市黒川阿蘇山 阿蘇山ロープウエイ乗り場付近
こちらは、黒っぽいものが中心ですね。
桜島
採取日:平成24年8月 採取場所:鹿児島県鹿児島市桜島横山町 桜島フェリー乗り場付近
白っぽい火山灰には白っぽいものが多く、黒っぽい火山には黒っぽいものが多いですが
結論:火山灰は何種類かの小さい粒でできている
といえます。この小さい粒のことを鉱物と呼ぶのですが、それはまた次回に見ていきましょう。
防災科学技術研究所:御嶽山周辺にて 2014 年 9 月 30 日に採取した火山灰試料について,火山噴火予知連絡会会報 第 119 号、pp.90-93(2016)
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