気象観測で風向は16方位で表わしますが、16方位の方位名のつくり方を見ていきましょう。
16方位
16方位の中でも、偉い、偉くないがあります。
いちばん偉いのが「北」と「南」です。
「東」と「西」はワンランク下がります。
地球上に「北極」「南極」はあるけど、「東極」「西極」はないでしょ。先に南北があって、それをもとに東西が決められるわけです。
なお、右と左、どちらが東でどちらが西かで迷う人は、東日本、西日本をイメージしてみてはどうでしょうか。
二文字で表わされる方位は、偉い順、すなわち「北」または「南」を書いて、次に「東」または「西」がきます。
東北地方とか東南アジアとか西南戦争とか都の西北とかは、方位としては正しい表記ではありません。
次に東西南北の4方位と、2文字で表わされる方位の間の方位を見てみましょう。
今度は3文字になりますが、2文字で表わされる方位は東西南北のさらにあとになります。
つまり1文字+2文字の順番に書く、ということですね。
モノクロ版にしてみました。
間違い探し。映画「翔んで埼玉」(2019年)でもネタにされてましたね。千葉じゃないですよ。
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なお、方位はアルファベット表記で北はNorthのN、南はSouthのS、東はEastのE、西はWestのWで表わします。
南東はSE、北北西はNNWなどと表記されます。
32方位
さらに細かく32方位なんてのもあります。
16方位のやり方でいくと、「北」と「北北西」の間は「北北北西」となり前前前世っぽいです。
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それ以上に「北西」と「北北西」の間は「北西北北西」、「北西」と「西北西」の間は「北西西北西」で5文字は面倒です。
なのでこんなやり方で名前を付けます。32方位は、16方位の間にさらに16個の方位を追加するわけですが、先に16方位を2文字以内の8方位と、3文字の方位に分けます。
追加される16の方位は必ず2文字以内の方位と3文字の方位の間になりますので、まず、2文字以内の方位を書きます。
その後、「微」という字を入れて、最後に4方位でどっちよりかを表します。これなら最大でも4文字です。
たとえば、北と北北西の間は北ベースで西よりということで「北微西」(NbW) 、北北西と北西の間は、北西ベースで北よりということで「北西微北」(NWbN) となります。
モノクロ版にしてみました。
方位角
さすがに32方位となるとややこしいし、相当慣れないととっさに言葉と実際の方位が結びつきにくいです。なので北微西とか南東微南とかそんなに細かいことを言うんだったら、もういっそのこと数字(角度)で表わした方が早いんじゃないかと思いませんか。
そんなあなたにお送りするのが方位角。
北を0°として時計回りに角度を測り、その角度で方位を表すという方式。たとえば「南東」は北から時計回りに135°の角度にあるので、135°と表記するのです。
すると、8方位はそれぞれこんなな角度になります。天文学などではこの方法が多く使われています。
*1992年頃までは南を基点にしており、西は90度、東は270度だったらしいです。
今日の図のパワポファイル、使えるようだったら使ってくださいな。
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