0696 【気象観測08】気象観測3 気温、湿度、気圧、風向などの変化と天気の関係
さて、気象観測を継続的に行い、観測記録がたまってくると、その変化をグラフで表わすことができるようになります。
2021年11月30日、12月1日の東京の気温、気圧、湿度、風向・風力・天気のデータを3時間ごとにグラフにしてみました。
*エクセルではこのグラフのように気温、湿度、気圧と、目盛りの振り方が違う3つの縦軸があるグラフを作ることができません。縦軸は2つまでです。そんなわけで手書きで描いてみました。
*中学理科で折れ線グラフって普通は使わないのですが、ここだけは例外ですね。
課題:気温、湿度、気圧、風向などの変化と天気にはどのような関係があるのだろうか。
たとえば「気温と湿度はどう変化するのかな~」と2つに注目するなど、グラフどうしをよく見くらべてみよう。
どんなことが見つかったでしょうか。
わかりやすいのは、天気と湿度の関係。
雨が降っている30日21時~1日6時は湿度が90%越えしていますが、その前後の晴れているときは湿度が低いですね。
雨が降ると湿度が高く、晴れると湿度が低いといえそうです。
また、天気と気圧の関係は少し絡め手です。
雨が降っているのは30日の21時からですが、30日の12時から気圧が下がり始めています。そして雨がやんだ1日午後は少しずつ上がってきています。
気圧が下がると雨が降る、とも考えられるかもしれません。
また、気温と湿度に関しては、晴れた日は気温が高いと湿度が低く、気温が低いと湿度が高いという特徴があります。
30日の6時~12時を見るとそうなっていますね。
でも、ぶっちゃけ考察しやすい日としにくい日があります。
特に気温と湿度の関係については晴れた日と雨の日で分けて考える必要がありますが、それを伝えずに「気温と湿度の関係」はと発問すると、あらかじめ答えを知っていないで、グラフを熟視しただけではなかなか出てきません。
考察させるにあたっては、先に雨の日の湿度のことをおさえて、「それでは晴れた日の湿度の変化にはどのような特徴がありますか」のように問いかけ、一日中晴れた日(できればその前後の日も雨が降ってない方がよい)のデータで考えたほうがよさそうです。
また、何も考えずリアルなデータを引っ張ってきた場合、気温や湿度、気圧が例外的な動きをすることもあります。文字通りの「教科書通り」とはいかないことは、気象をはじめとする地学領域の難しさであり、面白さでもあります。
そして、これらの関係の理由は、これから学習することで見えてきますのでお楽しみに。
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