青い地球。この青は水によるものです。白い部分は雲で、やはり水です。地球は水の星なのですね。
は地球に水があるということは以前話題にしましたが、地球上の水とその循環についてみていきましょう。
水の分布
地球には、たくさんの水があります。
では、地球のどこにあるでしょうか。
国土交通省が発行している 令和4年版 日本の水資源の現況を見てみましょう。この資料の第1章「水の循環と水資源の賦存状況」の参考資料として、初っ端に「地球上の水の量」というデータがあります。
そこには、水の種類として、海水、地下水、土壌中の水、氷河等 、永久凍結層地域の地下の氷、湖水、沼地の水、河川水、生物中の水、大気中の水が挙げられています。
海水は地球上の全水量の96.5%を占めます。
大気中の水、ということは雲や空気中に含まれる水蒸気などでしょうが0.001%、ほとんどゼロに近い。
残り、すなわち地下水、土壌中の水、氷河等 、永久凍結層地域の地下の氷、湖水、沼地の水、河川水、生物中の水が陸水ということになりますが、それは3.5%です。なお、「生物中の水」は陸水でいいのか、海の生物中の水はどうなるんだ、という声もあるかもしれませんが、淡水だし、それ以上に0.0001%と大気中の水のさらに一桁小さいので全部陸水とします。
圧倒的に海の水なんですね。で、海水は塩水ですが、塩水は他にも地下水と湖にも含まれることがあります。
なお、淡水のうち68.7%が氷河、30.1%が地下水とこの2つで98.8%、さらに永久凍結層地域の地下の氷0.86%、湖水0.26%を合わせると99.9%。土壌・沼地・大気・河川・生物が束になってかかっても0.1%(四捨五入の関係で細かいずれはあると思いますが)
いろいろマニアックにみてしまいましたが、なんといっても地球の水はほとんどが海の水なんですね。
なお、地球上の水については、今回は令和4年版 日本の水資源の現況を見てみましたが、USGS(アメリカ地質調査所)のThe World’s Waterにも画像付きで載っています。こちらも併せてみる価値あり。英語だけど。
水の循環
さてこれらの水は、ずっとその場にとどまっているわけではありません。
海水や陸地の水は太陽の熱で温められて蒸発し、空気中の水蒸気となります。
で、それが冷やされて水滴となって雲となり、さらに雨や雪などになって陸や海に降ります。
さらに陸地に降った雨や雪の一部はは川や地下水から、海へ流れ込みます。
このように水がずっと循環しているのですが、その循環をさせているエネルギー源が太陽の熱なのですね。
水の循環の図についての質問(2013-01-02)
さて、この図について、具体的な水の量を書いていくと、海では「蒸発量>降水量」、陸では「蒸発量<降水量」になります。
このことについて、ご質問がありました。
陸から海は水が流れると、海では「蒸発量>降水量」、陸では「蒸発量<降水量」になるのはなぜですか。
そうだよなぁ、意外とこういう前提って、見落としがちなんだよなぁ。と、妙に納得しながら回答しました。
この話の前提として、陸・海・空それぞれの場所から見て
そこから出ていく水の量=そこに入ってくる水の量
ということがあります。
もし、出ていく水の量の方が多ければ、その場所にはいつか水がなくなってしまうし、入ってくる水の量が方が多ければ、そこばかり水がどんどん増えていってしまうからです。
この前提を、海について考えてみましょう。海から出ていく水は、空へ行く水(蒸発)だけですが、海に入ってくる水は、陸から(川の水など)と空から(降水)があります。
海から出ていく水の量 = 海に入ってくる水の量 ですから
蒸発量 = 川の水の量 + 降水量 ということになります。
そうすると、 蒸発量>降水量 となりますよね。
陸でも同じように考えると 蒸発量<降水量 になります。
こういう前提の理解が大切なんですね。
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