0708【天気の変化05】霧や雲の発生5 雲の発生
前回は霧の発生で今回は雲の発生。
いいか君たち!霧と雲ってのは違うぞ!
綾小路翔とDJ OZMAくらい違うぞ!(古い)
地面に接しているのが「霧」と呼ばれ、上空の空気中に浮かんでいるものが「雲」なんだぞ!
どうだ、違うだろう。はぁはぁ。
山に雲がかかっている!あそこに行けば雲に乗っかれるかなとか幼稚園児みたいなことを思って実際に行ったら、そこは霧なんだぞ!まいったか!
それはともかく、さて、雲はどうやってできるのだろうか。
課題:雲はどのようにしてできるのだろうか
雲は空で発生している。地面付近では発生していない。高いとどうなるのだろうか。
そういえば、高い場所は気圧が小さくなるのでしたね。
気圧が小さくなるとどうなるのか、湿った空気の気圧を急に小さくしてみましょう。
その実験の様子がこちらです。
注射器を引いたり、ふたを開けると、体積が増え、圧力が小さくなります。
このとき、温度が低くなるのですね。
このように、熱を加えずに圧力を小さくする(体積を大きくする)と温度が下がる現象を、断熱膨張といいます。
どうして断熱膨張という現象が起きるのか、すなわちどうして空気が膨張すると温度が下がるのかというのは別の記事で取り上げますが、生徒が疑問に思って、かつこちらが教えられる自信がなければ無理しない方がいいと思います。とりあえず実験してそうなることを確かめればよいんじゃないかなと。「すきま風が冷たいのも、断熱膨張の一種です。空気が隙間のような狭いところから急に広い空間に流れ込んだので温度が下がった。だからすきま風は冷たいのです」なんて生徒が興味をもちそうな話をして話を逸らしつつ授業を先に進めるのも、教師のもっておきたい姑息な(⇐誉め言葉です)テクニックかと。(異論は認める)
この断熱膨張こそが雲のでき方の最大の難関であり今回新しく出てきた考え方です。あとはすでに知っている知識を組み合わせれば説明ができます。
空気の温度が、露点を超えて下がれば、あとはお約束のコースです。空気中だから水滴がびっちりとどこかにつくことができないので、空中に小さな水滴として漂っている、それが雲なのです。
結論:雲は次のようにしてできる。
①空気が上昇して、気圧が小さくなる。
②気圧が小さくなると、温度が下がる。
③温度が下がり露点に達すると、水蒸気が液体の水になり、雲となる。
では、どうして空気が上昇するのか。これも霧の時と同様にいくつかのパターンがあります。
①山の斜面に沿って上がる場合
②地面が太陽の熱で温められ、それが地表付近の空気を温めて、地表付近の空気の密度が小さくなり上昇する場合。
③低気圧ができた場合
④暖かい空気と冷たい空気が接して、その境界面(つまり前線面)で暖かい空気が冷やされ、かつ持ち上げられた場合。
この上昇する空気の流れを、上昇気流といいます。
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