PR

0752 【自然の恵みと気象災害1】気象災害

 さて、今まで気象現象のしくみについてみていきましたが、「気象とその変化」の総仕上げとして、私たちと気象現象との関わりについてみていきます。
 私たちと気象現象との関わりというと、台風などの災害が思いつくのではないでしょうか。しかし、災害として大きな被害をもたらすという後ろ向きな面だけでなく、その裏には地球の活動があり、時にはその恩恵を受けていることにも触れながら、「地球とどうつきあうか」という視点で自然災害を含めた地球を多面的・多角的に見ていくことの大切さについて触れていきましょう。

 とはいえ、やはり避けて通れないのが災害ですね。

気象災害を調べよう

台風や前線などによる大雨・大雪や強風による気象災害を調べてみよう。

参考になりそうなリンクを示します。(関東ローカルのものも含まれます)
災害をもたらした気象事例(気象庁)

台風による災害の例(気象庁)

過去の教訓を未来につなぐ 災害カレンダー – Yahoo!天気・災害

(防災レポートVol.15)令和3年8月の大雨における降水量と被害発生の特徴 ~「記録的な雨量」だったが被害が限定的だった理由は?~(日本気象協会)

関東地方のこれまでの災害(国土交通省関東地方整備局)デジタル台風:過去の台風災害・被害

自然災害について調べるには(宮城県図書館)

台風

熱帯低気圧になっても十分な警戒を!

 台風はいわば自己資金だけで経営していた会社みたいなもの。台風が弱まり温帯低気圧になったというのは、無借金経営でやってきた会社(台風)が自己資金(暖気)だけでは経営が悪化した(勢力が弱まった)ので、銀行(寒気)から資金調達できた(エネルギーが供給された)。だから温帯低気圧になったというと決して格下げになったので安心していいというのではなく、むしろ注意しなくちゃいけない。

災害から身を守るために

学習指導要領では、災害について調べるだけですが、教科書では災害から身を守るためにどうすればいいかまでふみこんでいるものがありますね。この辺りのリンクで自分の地域のハザードマップや防災情報を調べてみるといいのではないでしょうか。
ハザードマップポータルサイト

川の防災情報(国土交通省)

東京都 水防災総合情報システム


具体的な災害を調べるという課題とは別の話ですが、社会実情データ図録というサイトに「自然災害による死者・行方不明者数の推移」のグラフがありました。
 これをみると、昭和34年に起こった伊勢湾台風以降、安全のための社会基盤の整備が一気に加速し自然災害による死傷者数は、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災を除けば激減してます。(逆にこの2つがとんでもない規模の災害という言い方ができます)
 しかしながら地球温暖化に伴う気象現象がこれまでの想定と変わり、台風の増加やゲリラ豪雨の発生などといったこれまでに起こりえなかった事象が発生していること、そして人口増加に伴う危険領域への人間活動の拡大や高齢化社会によって脆弱性が拡大しているため自然災害が多発すること、被害が大きくなりやすいことが懸念されています。

 ちなみに、地震や噴火などが、人が住んでいない自然だけの場所でおこっても、人や財産に影響を与えないため、「災害」とはならず「自然現象」と言われます。

【動画】フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」令和3年3月改訂版(国土交通省 荒川下流河川事務所)

 なお3年の 第2分野(7)自然と人間 > (ア)生物と環境 > ○ウ 地域の自然災害 では、地域の自然災害について総合的に調べ、自然と人間の関わり方について認識する学習が行われます。
 深堀の仕方が2年と3年では違うのでしょうが、2年と3年で同じ災害を扱う場合、より明確に差別化をする必要がありますね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました