冬の天気についてみてみましょう。
気象衛星「ひまわり」から撮影した、2022年1月1日3時の雲の様子を見てみましょう。
画像は 高知大学気象情報頁 様から。お世話になります。
NICTサイエンスクラウドの方は可視画像はすぐとれるのだけど、赤外が(少なくとも私には)取れないんですよね。。。とぼやいてみる。
白い部分が雲です。日本海側は白くなっていますが、関東は雲がかかっていないですね。
日本海側は豪雪、でも太平洋側(関東)は晴れた日が続く、という冬の天気の特徴がここからも見て取れます。
同じ時間の天気図を見てみましょう。
西の大陸側に高気圧が,太平洋側にはいくつかの低気圧があります。
西に高気圧、東に低気圧なので、「西高東低型気圧配置」といわれ、冬の天気の定番です。
西高東低だと高気圧も低気圧も、間に挟まれた日本列島で寒ーい北西の風を吹かせたがるわけですね。
東の低気圧は結構移動して入れ替わり立ち替わりなのですが、西の高気圧は多少動きはあるものの、どーんと居座っています。これは12月や1月の天気図を見てもわかります。「高」の字が天気図から見切れている日が多々ありますが。
この高気圧こそがシベリア気団、冬の日本の支配者です。
この時間の前後、2022年1月1日0時から6時の雲の様子を見てみましょう。日本列島に注目してください。
wordpressだとgifアニメが直接見られます。前のブログサービスだとクリックしてgifファイルを開かないと見れなかったのに。
このgifアニメは「バナー工房」様の「GIF画像作成(GIFアニメ)」を利用して作成しました。
大陸からの北西季節風が吹いていますね。この北西側から風を吹かせている高気圧がシベリア気団(シベリア高気圧)です。
しかーし、ここで一つの疑問が。その理由を考えてみよう。
「シベリア気団って乾燥していた空気だったよね。なのに、どうしてあんなに雪が降るのかな。」
そう、シベリア気団による北西季節風は日本海側では大雪をもたらします。しかしシベリア気団自体は乾燥した空気です。
でも、大陸と、日本列島の間にあるのは…そう、日本海! ここでもう一度雲画像(動画でもよい)を見てみましょう。日本海のところをよく見てください。
黄色で囲った部分、大陸の海岸線に沿って雲がないのがわかりますか。途中から雲ができています。
シベリア気団は日本海を通って日本列島に到着するまでに、日本海から水蒸気をもらって,少しずつ雲が成長し日本列島(日本海側)に大雪をもたらしているのです。
ちなみに日本海には対馬海流という暖流がありましたね。これも日本海の雲の成長に一役買っているわけです。
この湿った空気が日本列島中央部を走る山脈(脊梁せきりょう山脈)にぶつかり、上昇気流となって積乱雲が発生する。この雲から雪が降ることになる。
一方、脊梁山脈を超えると空気は再び乾燥してしまうので、太平洋側は乾燥した晴天が続きます。
このため、日本海側では大雪が降るのに対し、太平洋側では乾燥した晴天が続くのです。
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