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0052 【物質のすがた01】身の回りの物質とその性質(1) 物体と物質

 「身のまわりの物質」の単元では物質の性質、気体、水溶液、状態変化などを学習します。
この単元を始めるにあたり、似ているけど違う言葉を2組ほど紹介します。

物体と物質
 どちらも「もの」を指す言葉ですが、
 物体はものの外見に注目した言葉、物質はものの材料に注目した言葉です。

 具体例で行った方がわかりやすいでしょうか。例えばこれは、

物体でいえば「ペットボトル」ですが、物質でいえばプラスチック(ポリエチレンテレフタラート)です。

 そしてこれは

物体で言えばチョークですが、物質で言えば「炭酸カルシウム」です。

さらにこれとこれは

物体なら1円玉にアルミホイルですが,物質としてはどちらも「アルミニウム」です。

他にも物質の例として「鉄」「水」「食塩」「二酸化炭素」など、いろいろありますね。

科学と化学
 科学と化学の両方の文字を目にし始めて、「この二つは同じものなのかな、違うものなのかな」と疑問に思いそうな中学生にむけて、この二つのカガクの違いは解説されていないような気がします。
少なくとも理科の教科書には載っていませんね。
 どちらも「かがく」と読みますが、その指す意味は異なります。

科学(science)…理科全般や数学を含めた「自然科学」のことを指すことが多いですが、社会学や経済学などの「社会科学」、哲学や歴史学などの「人文科学」も含めた、学問全体のことを「科学」ということもあります。
化学(chemstry)…物質についての科学のこと。

 なので、化学は科学の一部ということになります。
 ただ、どちらも「かがく」と読むので口頭だと違いがわかりません。そこで、両者の違いが読みでもわかるように「化学」を「ばけがく」、「科学」は「しながく」とあえて漢字テスト的には×になる読み方を言うこともあります。
 「シリツ」と音で聞いただけだと「私立」か「市立」かわからないので、「わたくしりつ」「いちりつ」というのと同じですね。

 「身の回りの物質」の単元というのは、まさに化学の領域なわけです。

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