0486【化学変化02】化学変化2 化学変化を原子や分子のモデルで考察

さて、前回の硫黄と鉄を結び付ける実験、硫黄と鉄が結びついて違う物質になった、ということですが、どういうことでしょうか。

課題:物質や化学変化は元素記号を使うとどのように表せるだろうか

加熱前は、鉄と硫黄を混ぜた混合物でした。

この段階では鉄と硫黄がそれぞれ物質としてあります。原子のモデルで表わすと、こうです。

加熱後は、鉄と硫黄が結びつきました。

これは、鉄と硫黄が結びついてできた硫化鉄といわれる物質です。
硫化鉄は鉄でも硫黄でもない第三の物質で、鉄の性質も硫黄の性質ももっていません(たまたま同じ性質だったということはありますが)。
硫化鉄を原子のモデルで表わすと、こうです。2つの原子(のモデル)がくっついていますね。

次に、これらは「原子のモデル」を使って、「鉄」「硫黄」「硫化鉄」の物質を表しています。
ならば、元素記号を使って、「鉄」「硫黄」「硫化鉄」の物質を表すこともできそうですね。

この、元素記号を使って物質を表したものを化学式といいます。
詳しくは次回。

そして、今回の化学変化を表してみましょう。
鉄と硫黄が硫化鉄になりましたから。
 鉄 + 硫黄  →  硫化鉄
なんて書けそうです。物質を原子のモデルで表わすとこんな感じですね。

この、元素記号を使って物質を表したものを化学式といいます。
詳しくは次回。

つぎに、今回の化学変化を表してみましょう。
鉄と硫黄が硫化鉄になりましたから。
 鉄 + 硫黄  →  硫化鉄
なんて書けそうです。物質を原子のモデルで表わすとこんな感じですね。

硫黄と鉄の2つの物質が結びついて硫化鉄ができました。
この硫化鉄のように、二つの物質が結びついてできる物質を化合物といいます。

さらに、原子のモデルを化学式に変えてみましょう。

 Fe + S  →  FeS
このように、元素記号を使って化学変化を表したものを化学反応式といいます。

結論:元素記号を使って、物質は化学式で、化学変化は化学反応式で表すことができる。

この一連の記事は学習指導要領の順番に沿って紹介しているのですが、このタイミングで化学式と化学反応式の両方を登場させるのってちょっとやりづらい感じがします。硫化鉄の実験の落とし前をつける(何が起こったのかを考察する)にあたって化学式と化学反応式の両方をここで紹介するのはボリュームが大きすぎる。せめて硫化鉄の前には化学式ぐらいはやっておきたいなと思うのですが、どうでしょうかね。(別にその必要はないのですが、このブログでは大単元の構成を指導要領解説に準じてやっています)
 実際、教科書も例えばT社は原子、分子の話をして化学式をやってから硫化鉄の実験に行って、化学反応式となっています。KY社は原子、分子、化学式、化学反応式と一通りやってから炭酸水素ナトリウムの熱分解(ここで?!)、硫化鉄の実験となっています。