0674 【気象観測04】気象要素4 気圧とは(中編・大気圧の大きさを感じる実験)
大気の圧力ってそんなに大きいのか?
大気の圧力ってそんなに大きいのか?
大気圧の大きさを、ざっくり1000hPaとして、Pa単位に直すと、10万パスカル。これは前回計算したゾウの足にかかる圧力と同じくらいです。
これと同じってことは、空気中にいる私たちは常にゾウさんに踏まれてるようなものだってこと?!
大気の圧力ってそんなに大きいのか?これを確かめてみましょう。
実験1・吸盤の実験
吸盤をガラスや机にくっつけます。これをくっつけた壁に垂直に引っ張ってもなかなか取れません。
そしてこの吸盤は垂直な壁とか、天井でもくっつきます。これは大気圧(圧力)の向きが決して下向きだけというわけではなく、水平方向にも、上向きにもはたらいていることが分かります。大気圧はあらゆる方向にはたらくのです。
でも吸盤の端っこの方についている「ぽっち」を引っ張ると簡単に取れます。端っこの方を引っ張ると、端から空気が入り、同じ空気の圧力で押し返せるからです。
また、吸盤は凸凹のある面ではくっつきません。凸凹があるということは空気の隙間があるということですから、やはり同じ空気の力で押し返されてしまいます。
このほか、吸盤に穴が開いていた場合、穴を通して面側に空気が入ってしまうので、やはりくっつきません。
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実験2・下敷きの実験
プラスチックの下敷きを表面に凸凹の無い机の上に置きます。その下敷きの真ん中のあたりにセロハンテープで糸をつけ、糸を引っぱって持ち上げられるかやってみましょう。すると、なかなか下じきは持ち上がりません。糸を強く引っぱろうとすると、セロハンテープがはがれてしまいます。さっきの吸盤が取れないのと同じ仕組みです。このとき下敷きには、B5サイズなら約470kg、A4サイズなら620kg分の空気の重力がかかっていることになります。そりゃ持ち上げられませんね。
でも、下敷きの端っこのあたりに糸をつけてひっぱると、簡単に持ち上げられます。これはさっきの吸盤の「ポッチ」をつまむと簡単に取れるのと同じ仕組みです。
実験3・缶をつぶす実験
コーヒーなどが入っていた、ふたのついたアルミニウム缶を用意します。その缶に熱湯を少しだけ(500ミリリットルの缶なら50ミリリットル程度)入れて、しっかりふたをしめましょう。しばらくすると缶はひとりでに音を立ててへこんでしまいます。
在りし日の缶と変わり果てた姿
缶の中には、初めは熱湯から出ていた水蒸気がたくさん入っていました。この水蒸気が空気と同じような力で、缶をおす外からの空気の力をおし返していたのです。ところが、水蒸気はしばらくすると冷えてちぢんで水になります。
ふたをしていなければ、水蒸気のあったところにかわりに空気が入りこみますが、ふたがしてあったために空気は缶の中に入ってこられません。そのため、缶の中が真空に近くなり、外からの空気をおし返す力が弱くなって缶がつぶれてしまったというわけです。
編集前の動画も置いときますね。
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