1874 ニュースとつながる理科のツボ 2012/08

星出さんISSに長期滞在中→重力と質量、作用・反作用の法則(2012/8/5)

今回の理科のツボは、本当は別のニュースを題材に、別のことをやるつもりでした。ところが、残念なことにそれができなくなってしまいました。

そのニュースとは…

パンダの赤ちゃん誕生!
そういえば、パンダって熊猫ってくらいだから肉食動物だと思いきや、笹食べてるよね。じゃ、肉食動物と草食動物を比較してみよう、という展開を考えていたのですが…。

なんでできなくなったかは、もうお分かりですよね。合掌。
いや、もちろん原稿にできなくなって残念という意味ではないですよ。

ひそかにシンシンが赤ちゃんを抱いている写真とか見て癒されていたのですが…
6日間だけだったけど、生まれてきてくれてありがとう!

さて、では何のニュースにするか検討する必要があるのですが、オリンピックのメダルの話もあったのですが、ISSに長期滞在中の星出さんの話もしたい。結構ニュースになっているし。ただし、日食月食と2回天体単元をやっているので、違う単元がいいなと。そこで注目されたのが「重力と質量」「作用・反作用の法則」。これをもとに書いてみました。

ちなみに、この原稿では(教科書もですが)一般によく使われる「無重力状態」ではなく「無重量状態」と書いています。これは、ISSのような場所では重力と地球の周りを回ることによる遠心力が釣り合った結果、重力を「感じない」だけで、重力そのものはちゃんとあるため「無重力状態」とは(正確さを期すると)書けないのです。

今回参考にしたサイトはこちら。
綱引きの力学
肉食動物の腸を持つパンダがなぜ竹を食べるになったのか?その謎が解明される

オリンピックのメダル→酸化銀の分解・酸化銅の還元(2012/8/19)

朝日中学生ウイークリーの隔週連載「ニュースとつながる理科のツボ」。今回はオリンピックネタです。

前にも紹介したとおり、7月15日号の原稿の予定が、新元素命名のニュースで流れ(さらにそのニュースもヒッグス粒子の前に飛びましたが…)ました。ま、この時点ではオリンピックが始まってなかったので、「もうすぐオリンピックですね」とか導入で振る予定でしたが、次回はオリンピックの真っ最中でむしろいいんじゃないかと思っていました。

ところが、その次の8月5日号も、宇宙飛行士の星出さんの活躍を紹介しようと。

そしてその2週間後の今日は、オリンピックが終わって一週間。日本選手団が帰国して、フィーバー(死語)しているのを見込んでの記事掲載です。グリーンランドの融解も気になってはいるのですが…。

で、そのオリンピックが導入のニュースになるのですが、高々数行のところにどれだけの話題を入れるか、微妙なところです。酸化銀や酸化銅につなげるのでメダルの話は必須として、具体的な選手団に触れたりした方が親近感がわくでしょう。とはいえ、金を取った選手が5人もいるから、どれか一人を話題にするのも銅か、いやどうかと思うし…結局メダルの個数だけに触れるのが無難なのかなと。「なでしこ」が金を取れば、書きやすいのですが。(もちろん他の選手もすごいですが)

さて、内容は酸化銀の分解酸化銅の還元。金属の単体を取り出すということ。とはいえ、硫化銀ならともかく、酸化銀はあまり自然界で作られるかというと微妙かもしれません。酸化銀については酸化銀電池を話題に振ってみました。

それと、「酸化」の話をするときはいつも微妙なのは「酸素」という言葉。
酸素原子(O)の意味で使われているところと、気体の(物質の)酸素(O2)の意味で使われているところがあります。これらを一つ一つ酸素原子、気体の酸素と書くと明確に区別はつくのですが、どちらの意味でも通ることや、いちいち書くとかえって読みづらいところもあり、「酸素」としか書かないことが普通です。

もっというと、「酸化」という言葉自体、中学レベルの「酸素と化合すること」以外にも定義があり(酸素が関係しない酸化もある)いろいろ専門的に突っ込まれる危なさを含んでいます。

問題
「酸素と化合すること」を酸化という。
ここで「酸素」という言葉は、酸素原子(O)、気体の(物質の)酸素(O2)、どちらの意味で使われているか。

参考サイト
電池まめ知識

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