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2165 中学理科で解ける 共通テスト2026 地学基礎編

 今年も共通テストの季節がやってまいりました。大学入試問題の中から中学校理科の知識・技能と思考力・判断力・表現力で解ける問題を取り上げていく企画です。
 とくに共通テストになって、思考・判断・表現力に重点を置いたために、知識面については逆に中学校理科で学習した範囲で収まってしまうなんてことが起こっており、それを丁寧に拾ってみました。
 4回目のこの記事では「地学基礎」から取り上げます。

 そうそう、今年から「試験終了後であっても、大学入学共通テストの試験問題をSNSに投稿する等、インターネット上に掲載することはしないでください。という注意事項が加わりました。
 なので、大学入試センターのサイトにある問題pdfへリンクを張ろうかと思ったのですが、まだアップされてないこともあるのですが、センターのサイトには過去3年までしか載っていないので、4年後にリンク切れになると問題が分からなくて困るな…と思ったので却下しました。

 本ブログでは、
①共通テストでも中学校の理科で解ける問題があることを示すために引用の「必然性」がある 
②引用する部分は色付きの背景にして明確に区別している
③あくまでも中学校の理科で解けるよという解説がメインで問題がサブという「主従関係」
④引用は当該問題のみと必要最小限度
⑤出典はさんざん大学入学共通テストの問題だよと示している
 というかたちで、著作権法を意識しながら、大学入試センターの公表された著作物である試験問題を「引用」して利用しております。

地学基礎

第1問

問2 次の図1は、ある地震について、二つの地点A及びBで観測された、地震計による記録を示したものである。横軸は時刻を示し、図には0時31分20秒から44秒までの波形が示されている。図中の▼印はP波、▽印はS波の到着時刻を、それぞれ示している。この地震が発生した時刻として最も適当なものを、後の①~⑤のうちから一つ選べ。ただし、この地域におけるP波およびS波の速度はそれぞれ一定であるとする。

① 0時31分20秒   ② 0時31分22秒   ③ 0時31分24秒
④ 0時31分26秒   ⑤ 0時31分28秒


 問2 初期微動継続時間が地点Aは6秒なのに対し地点Bは3秒。なので、地点Aと震源間の距離は、地点Bと震源間の距離のちょうど2倍となる。そうすると、P波でもS波でもB地点に地震波が到着してからA地点に到着するまでの時間差と、震源で地震が起こってからB地点に地震波が到着するまでの時間は同じになる。
 P波で計算すれば 32秒ー28秒=4秒 28秒ー4秒=24秒
 S波で計算しても 38秒ー31秒=7秒 31秒ー7秒=24秒
どちらにしろ、24秒に 地震が発生したことがわかる。   

 地震波から地震の起こった時間を求めるのは中学校では少し難しめの計算問題ではありますが、ないわけではないし、グラフをきちんと作ればもっとスマートに解答できますね。

第2問

問1 次の文章中の[ア]~[ウ]に入れる語の組み合わせとして最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。

 次の図1は梅雨期の天気図である。[ア]高気圧と太平洋高気圧(小笠原高気圧)の間に前線が形成されて日本付近に停滞するため、雨や曇りの日が多くなる。太平洋高気圧が優勢となって前線が北上すると梅雨が明ける。[ア]高気圧の勢力がいつまでも強い場合は梅雨明けが[イ]、東日本の太平洋側では[ウ]になりやすい。

問1 梅雨の時はオホーツク海高気圧と小笠原高気圧。寒気側のオホーツク海高気圧が居座れば気温が上がらず、梅雨前線も残り続けるので梅雨は続く。 

 日本の天気の梅雨の特徴のところで[ア]の気団は知識として押さえられる。で、ライバルの小笠原気団が勝てば夏なのに、寒気である[ア]の気団が居座り続ければどうなるかは、ちょっと考えれば常識的に判断できるよね。

次の図3のA~C は,異なる三つの海域における,海洋中の酸素飽和度の鉛直分布を示している。酸素飽和度とは,海水中に溶けることができる酸素の最大量に対する,実際に溶けている酸素の量の割合である。海洋の表層では大気から酸素が供給されて飽和に近い状態になっている一方,(a)深層では酸素の供給はなく,有機物の分解などによって時間とともに,徐々に酸素が消費されている。


問3 前ページの図3 に示したように,酸素飽和度は海域によって分布に違いが ある。これは,次の図4に示すコンベアベルト(深層循環)を反映している。 図4 の海域X~Zでの酸素飽和度の鉛直分布は,それぞれ図3 のA~Cのうちのどれか。前ページの文章中の下線部(a)を参考にして,それらの組合せとして最も適当なものを,後の①~⑥のうちからーつ選べ。

薄い灰色は表層の温かい海水、濃い灰色は深層の冷たい海水、矢印はそれらの流れの向きを示す。

問3 基本は浅いところが酸素が多く、深いところは酸素が少ない。で、その海水がXのように浅いところから深いところに流れれば、深いところでも酸素は多くなる(C)し、Zのように海水が深いところから浅いところに流れれば、浅くても酸素は少ない(A)。  

 こちらも、今、浅い所か深いところかで判断するのではなく、ちょっと前は浅かったのか深かったのか、というところに気づけば、後はグラフの読み取り。つまり、知識不要の問題。

第3問 

問3 太陽と地球,月の状況が現在と異なると仮定した場合の記述として誤っているものを,次の①~④うちから一つ選べ。
① もしも地球の自転の向きが現在と変わらず公転の向きのみ現在の逆になると,地球上で太陽は西から昇り東に沈む。
② もしも月が地球から現在の2倍の距離に遠ざかると,地球上で皆既日食は起きない。
③ もしも地球から太陽までの平均距離が現在よりも短くなると,太陽定数は大きくなる。
④ もしも太陽から荷電粒子(電荷を帯びた粒子)が放出されないと,現在地球で観測されているようなオーロラは発生しない。

問3 太陽の日周運動、東から出て西に沈むというのは地球の自転によるものです。公転ではなく時点の向きが現在と逆になれば、西から昇ったおひさまが東へ沈む~ これでいいのだ~♪となります。

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つか、1年サイクルの公転の向きが変わっても、太陽の1日サイクルの運動が変わるわけないじゃん。 

ですがこの問題で本当に注目したいのは、現在と異なる状況を仮定した場合について問いてる点。以前、誤りを誤りと言わないでそのまま「だとすると、どうなる?」を問うのは、どうしても知識だけでは解けないので、汎用性のある活用問題のパターンだよ、という話がありましたが、この問題もその系統にあたりますね。その現象がどうやって起こるかをきちんと理解したうえで、条件を変えてどうなるかを思考しなくてはいけないので、知識の活用力を問うよい問題になりやすいのです。

第4問

問2 次の文章中の[ウ]に入れる数値として最も適当なものを,後の①~④のうちから一つ選べ。ただし,海の深さがh〔m〕のとき,津波の速度は√10h 〔m/s〕とする。
 次の図1 は,津波に伴う海面の変動を検出する津波観測システムを概略的に示している。海底の観測点Aには海底ケーブルに接続された水圧センサーがあり,観測点A の直上への津波到達を即時に検知できる。 図1に示すように,沿岸の都市Bから見て観測点Aの方向にある海域Xで津波が発生する場合を考える。観測点Aと都市Bの水平距離は約90km,図中の海の水深は約1000 m とする。津波観測システムにより,都市B に津波が 到達する約[ウ]分前に,観測点Aでこの津波を検知できる。このような津波観測システムが日本列島周辺に設置されつつある。

①10 ②15 ③20 ④25

問2 水深1000mの津波の速度は√10*1000 = 100 m/s
    津波が90kmを到達できる時間だけ早く知ることができる。
    90km÷100m/s=900s つまり 15分。  

これは、シチュエーションが理解できればあとは速さの問題。ルートの計算も必要だけど

問3
高校生のジオさんは,先日の大雨で,ある地域で土石流が発生したと聞いて 疑問に思い,T先生に質問に行った。次の会話文中の[エ]・[オ]に入 れる語の組合せとして最も適当なものを,後の①~④のうちからーつ選べ。

ジオさん :土石流はどのような地域で起こりやすいのですか?
T先生:風化した[エ]からなる斜面は土石流が起きやすいです。[エ]は成長した数種類の粗粒の鉱物からなり,それぞれの鉱物の熱膨張の割合が違うため,温度の変化によって膨張・収縮が繰り 返されると,鉱物間に隙間ができます。
ジオさん :それは[オ]的風化ですね。
T先生:そうですね。さらに,その隙間にしみ込んだ水と長石が反応すると 粘土(粘土鉱物)に変化します。これらの作用によって,[エ]は強度が低下してもろくなります。このような岩石が分布する地域で は,大雨が降ると土石流が発生しやすくなります。日本列島には, そのような地域が多く分布しています。

問3 成長した粗粒の鉱物からなる、ということは等粒状組織ということ。そうすると火山岩の玄武岩ではなく、深成岩の花崗岩となる。また、化学変化でなく膨張・収縮する物理攻撃。 

地学基礎のまとめ

 地学基礎からは6問21点と物理基礎にはかなわないものの、まずまずの中学との被りです。で、中学校の知識を使って解答可能な問題と、知識を使わず、図などデータを読み取って解く問題とがいいバランスで配合されています。

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