例えば、電気代を考えてみよう。
20Wの電球を使った家と100Wの電球を使った家から、電気料金を取ることを考える。
2軒の家から同じ料金をとっていいものだろうか。Noだよね。100Wの方が明るい光で過ごしたのだから、電気の原価?もかかったはずだ。だから100Wの電球を使った家の方からはたくさん電気代を取りたい。
次に、同じ電球を1時間使った家と、24時間使った家からだったら、どっちの方が電気代がかかるか。
これもわかるよね。24時間使った家だ。
つまり、Wだけじゃ表現しきれない何かがある。W(電力)に時間をかけたものが必要だと。
実は、このW(電力)に時間をかけたものが電力量だ。
電力量=電力×時間
電力の単位はW(ワット)。時間の単位はs(second=秒)またはh(hour=時間)
電力量の単位は、時間の単位としてsを使った時はJ(ジュール)、hを使った時はWh(ワットアワー)
1W×1s=1J
1W×1h=1Wh
ちなみに、電圧をV 、電流をI 、電力をP と書くように、電力量はW なのですが、これだと絶対中学生は電力の単位W(ワット)と混乱するので注意。電圧をVの単位が〔V〕なのは同じものだからいいんだけど。
それはさておき、電力と電力量の違いをはっきりさせておく必要がある。たとえばこんなイメージだ。
電力 電力量
速さ 距離
時給 実際の給料の金額
瞬間 全体・蓄積
水の勢い たまった水の量
実はこの電力量というのは電気や熱などをひっくるめた、エネルギーの量でもある。だからこれをもとに電気代を計算するのももっともなことなんだな。
次回は、電熱線から発せられた熱で水を温める例で考えてみよう。
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