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0137 【実験】赤ワインの蒸留

 中学1年生の定番実験「赤ワインの蒸留」をやってみました。
 材料はメルシャンのボンマルシェ。近くの西友で一番安いヤツを買ってきました。ちなみにアルコール分11%です。
 実験用には11%ではアルコールが少ないです。15%程度にしたいいので、これで実験する場合はこっそりエタノールを追加しておきましょう。
 

そして、枝つきフラスコ。枝が着いているので普通のフラスコよりべらぼうに高いです。試験でこの器具の名前を聞くと、たいていクラスに一人ぐらい「技(わざ)つきフラスコ」にしてしまう人がいます。気をつけましょう。

 そして、こんなふうに組み立てます。温度計長すぎ。スタンドと同じくらい高い。枝つきフラスコの中は赤ワイン20mL、そして沸騰石を入れてあります。

で、バーナーの火でゆっくり蒸留します。
試験管に2mLくらいずつ液体がたまったら試験管を取り替えて3本ほどとって終了。加熱時間は20分でした。
そのときの温度変化のグラフがこちら。このグラフに関する一切のツッコミはやめてね。

ところで、よく教科書に「火を消す前にガラス管を試験管から出しておくこと」などと注意書きがありますが、あれはなぜでしょう。ってことで、あえて、ガラス管をビーカーの水の中に入れておいたまま火を消してみます。そうすると、ビーカーの水が逆流してフラスコの中に入ってきてしまいます。

そしてこんな姿に…

一方、3本の試験管にたまった液体です。においは…
1本目…めちゃめちゃアルコール臭
2本目…1本目ほどではないけどそれなりにアルコール臭
3本目…ほのかにアルコール臭

アルコール分15%の赤ワイン20mLということはだいたい2本目の半分までアルコールが入ってるということになりますが、3本目の試験管にたまった液体もアルコールのにおいがかすかにします。ただの水とかぎくらべると、よくわかります。でも、強烈なのは1本目、2本目も結構アルコール臭でした。
冒頭で、アルコール分が15%になるようにエタノールを加えることを書きましたが、そういう姑息なことは嫌いだ!という方の場合、11%のままで20mLの赤ワインを加熱し、1mLごとに試験管を変えるとよいでしょう。ただ、試験管を交換したと思ったらまた交換となるので、少しせわしないのであまりお勧めしません。

で、試験管にたまった液を蒸発皿に入れてマッチの火を近づけて燃えるかどうか試してみました。
左から1本目、2本目、3本目の液が入っています。

 1本目と2本目は青い炎を上げて燃えましたが、3本目はもうダメでした。
 これらの実験の結果から、エタノールは2本目までで全部出てしまい、3本目はほとんど水だけとなってしまったことが分かります。つまり、エタノールと水の混合物から、エタノールと水に分けることができたのです。

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