ケニスの衝突実験器JSを用いて行う実験。
目的
高さや質量と力学的エネルギーの関係を調べる。
実験の概要
斜面で小球を落下させ、木片にぶつける。それにより木片が動いた距離を調べる。
小球の種類(質量)と、小球の最初の位置の高さを変えて行うことで、それらと木片が動いた距離(仕事)との関係を見いだす。
原理
斜面で小球を落下させると、小球の持っていた位置エネルギーが運動エネルギーに変わる。
それが木片に衝突すると、何cmか動いて止まる。これは木片とレール間に摩擦があるためである。その摩擦の大きさと動いた距離から木片が受けた仕事がわかり、ひいては小球の持っていた力学的エネルギーがわかる。
木片の動いた距離を測定する。
装置と実験の様子
ガラス球・10cmで実験
鉄球・20cmで実験
実験データ
小球の質量…ガラス10g、チタン19g、鉄35g
実験データ (小球の速さm/s、木片の移動距離cm)
(1)高さ5cm
①ガラス球
(0.78 0.5)(0.78 0.5)(0.78 0.5)(0.79 0.5)
②チタン球
(0.79 1.2)(0.80 1.3)(0.79 1.3)(0.80 1.4)
③鉄球
(0.80 3.2)(0.79 3.0)(0.81 3.3)(0.80 3.1)
(2)高さ10cm
①ガラス球
(1.12 1.0)(1.12 1.0)(1.13 1.0)(1.13 1.0)
②チタン球
(1.15 2.8)(1.14 2.5)(1.13 2.5)(1.13 2.6)
③鉄球
(1.15 6.6)(1.15 6.4)(1.15 6.0)(1.15 6.0)
(3)高さ15cm
①ガラス球
(1.27 1.3)(1.28 1.4)(1.28 1.3)(1.30 1.3)
②チタン球
(1.34 3.6)(1.33 3.8)(1.34 3.7)(1.33 3.8)
③鉄球
(1.41 9.1)(1.39 9.6)(1.41 9.5)(1.40 9.7)
(4)高さ20cm
①ガラス球
(1.53 1.8)(1.55 1.7)(1.54 1.6)(1.58 1.7)
②チタン球
(1.46 4.6)(1.46 4.5)(1.46 4.3)(1.46 4.6)
③鉄球
(1.56 12.4)(1.57 12.0)(1.51 12.7)(1.55 12.0)
図 木片の動いた距離と小球の最初の高さの関係
気づくこと
・同じ高さから落とす場合、質量が大きい小球ほど、木片が動いた距離は大きくなる。
(もっというと、木片の移動距離は小球の質量に比例する)
●同じ質量の小球の場合、高いところから落とすほど、木片が動いた距離は大きくなる。
(もっというと、木片の移動距離は小球の最初の高さに比例する)
・同じ高さから落とせば、質量が違う小球でも速さはほとんど同じ。
・木片の移動距離は速さには比例しない。
まとめ
力学的エネルギーは質量にも高さにも比例する。
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