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0864 【電流と磁界7】電磁誘導と発電1 電磁誘導

今回もまた、電流磁界が登場するのですが、今度は、この3者の関係は
材料 磁界
製品 電流
つまり、発電です。

発電というと大変な感じがしますが、やることは簡単。コイルの近くで磁石を動かすだけの、簡単なお仕事です。それで、電流が発生するのです。

この時発生する電流を誘導電流といいます。
で、こういう誘導電流が発生する現象のことを電磁誘導といいます。

検流計の話(電磁誘導から少し脱線します)

 このとき発生する電流は、数十回程度巻いたコイルとそこら辺の棒磁石を使うのではμA単位の小さな電流しか発生しません。ということは、電流計で50mA端子につないでも、電流が発生したかどうかよくわかりません。
 そこで、より小さい電流をはかる電流計こそ「検流計」(ガルバノメータ galvanometer)です。


 検流計の電気用図記号はこれです。

 高校物理で出てくるホイートストンブリッジの回路の中で出てくる検流計の記号は

が使われることがよくありますが、この記号は、電気用図記号では検流計ではなく、発電機を表します。

さて、その検流計とコイルを結びます。そしてそのコイルに棒磁石を近づけたり遠ざけたりする。
あるいは電磁力実験機TE-500を使う方法もあります。

で、見ておきたいのは、電流がどちら向きに流れるか。

たとえば、コイルにN極を近づけたら、検流計は+の向きに流れたとします。実際にコイルにN極を近づけたら、コイルと検流計のつなぎ方によって-の向きに流れることもありますが、その場合は以降の+と-を逆に読みかえればよいです。

N極を遠ざけると…-の向きに電流が流れる
S極を近づけると…-の向きに電流が流れる
S極を遠ざけると…+の向きに電流が流れる

つまりN極とS極で、近づけるときと遠ざけるときで、誘導電流の向きが変わるのです。

誘導電流がどちらに流れるかは、レンツの法則で決まります。

それから、磁石を速く動かすと、それだけ大きな電流が流れます。
ゆっくり動かすと、小さな電流です。
すると、究極のゆっくりは「止まる」ということですが、この時、電流は流れません。
コイルの中でどれだけ強い磁石があろうとも、止まっていては電流はできないのです。
なぜなら、誘導電流は磁界ではなく磁界の変化によって生じるためです。

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