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0865 レンツの法則がツンデレの法則に思える件

 電磁力実験機TE-500での、電磁誘導の実験は、磁石を固定してコイルを動かした。

 コイルを固定して考えると、磁石が近づいたり遠ざかったりすることで、コイルの周りの磁界が変化する。
 で、ここで発生する誘導電流による磁界は元の磁界の変化を妨げる向きに発生する。これがレンツの法則だ。

 具体的に見てみよう。たとえば、コイルに磁石のN極が近づいたとする。
 すると、コイルはN極が来ることによる磁界の変化を妨げる。簡単に言うとコイルは「べ、別にN極なんてこなくたっていいんだからね・・・」といってせっかく近づいてきたN極と反発しようとN極で対抗する(コイルのところに赤い点線で書いた棒磁石のような磁界をつくろうとする)。そうなるためには、右ネジの法則からコイルでは赤い矢印の向きに電流が流れる。

この、せっかく近づいてきたN極と反発しようとN極で対抗するところがレンツの法則であるが、これはまさにツンデレのツンではないか!

もうこれで賢明な方々は予想がつくと思うが、次にコイルからN極を遠ざけると、コイルは「あ、いかないで!」とN極が逃げるのを引き留めようとする。つまりデレだ。そのためS極を作るように誘導電流を発生させる。

そういえば「レンツ」と「ツンデレ」は語感も似ている。これはもはや偶然ではあるまい!

今から200年近く前のロシアで発見された、大自然の普遍的な法則ともいえるものの一つが、現在の日本で E=-d(NΦ)/dt のような小難しい数式をあえて使わず、法則の発見者の名前「レンツ」に酷似していながら、物理学に全く無関係な「ツンデレ」という言葉を用いて法則の本質を的確に表現できることに感銘を受けている人間は、きっとあなたや私だけではないはずです。

そう信じたい。そう願いたい。
たとえ「べ、別にレンツとツンデレなんて関係ないんだからね!ぐ、偶然似ただけだからね!」と釈明されても(誰に?)。

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