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0142 キンモクセイの香りを抽出してみよう

 キンモクセイの季節はもう2か月も前に終わりましたが、この話題で引っ張ります。

 ただキンモクセイの咲いている様子の写真を並べても、毎年同じになってしまうので、今年(2022年)は花を分解したり、花粉を顕微鏡で観察してみました
 それだけじゃ飽き足らず、他にも何かしたい。で、キンモクセイといえばこの強い香り。そこに目を付けた。この香りがするのは10月の限られた数日程度だけ。これはもったいない。嗅ぎたいときにいつでもかげるように、この香りを保存できないかと思い、香水をつくれないでしょうか。

 キンモクセイの香水の作り方を調べてみたら、結構あるわあるわあるわ。それも意外に簡単そうだし。ということで真似してみる。

 まず、大学の講堂前にあるキンモクセイの木に咲いている花から

花をむしり取ります。ちょっと罪悪感。スマン、これも研究のためだ…。
結構花冠だけがとれて茎が残るのね。ん-もうしわけない。ということで、少なめに取りました。

で、とった花ですが、ご覧の通りオレンジ色の中に黒い点がいくつも見られます。むしったままの状態では異物混入しまくり千代子、人生いろいろです。

なんかヨモギハムシも闊歩してるし。おめでてーな。

 もちろんこのままでは、キンモクセイの香りを抽出しようとしても、腐敗したり何なりと不測の事態が起こりそうで、香水を作れません。
 なので、丁寧に茎やごみなどを取り除く必要があります。ピンセットを使い花だけとっていくのですが、案外これがちまちました仕事で大変、というか面倒くさいです。とったのが少量でよかった。

次に、容器の用意。
大きな容器だとそれだけ大量の花がいる。でも香水もお試しで作ってみるだけなのでそんなに大量に要らないし、そもそもそんなに採取してない。なので、小さい容器を用意しました。それは…

スクリューバイアル瓶!
テテテテテーテーテー(←ドラえもんが道具を出すときのBGM)
大学からもらったやつ。今日は奮発して新品のを使います。

で、スクリューバイアル瓶に半分程度花を入れ、ビンいっぱいになるまで無水エタノールを加えます。
いかにも溶媒抽出。

無色のエタノールがだんだん黄色くなっていきます。

なんというか、缶詰のミカンのシロップみたいな色です。

アルミ箔に包み、冷暗所に2か月ほど放置保管します。

2か月後。
アルミ箔をあけてみました。

おわかりいただけただろうか?エタノールに浮いていたキンモクセイの花弁が見事に沈んでいる!
ふたを開けてにおいをかいでみたら、部屋が冷え切っていたからかもしれませんが、まずエタノール臭のほうが目立っていて、キンモクセイの香りはいまひとつでした。

来年は、モイストポプリでも作ってみましょうかね。粗塩を用意して…

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