1362 VHD「中学校理科教材全集」(ビクター)

VHDというビデオディスクを知っていますか。
というか令和の今、VHDといえばVirtual Hard Disk (VHD)ですが、そっちではありません。
VHD(Video High Density Disc、ブイエイチディ)は、1983年に日本ビクター(現・JVCケンウッド)から登場したビデオディスク規格です。
詳しくはWikipediaでどうぞ。

そして、そのVHDを媒体にした理科教材がありました。その名も「中学校理科教材全集」。国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)の芦葉浪久先生が監修したという。これについて、ググっても、とくにメーカーのビクターからは何も情報が出ませんでしたが、学情研メルマガ のバックナンバーでこの教材について触れられていました。

 昭和58年度に当時の国立教育研究所の芦葉浪久先生が中心となって開発した中学校理科教材全集の教材は,NHKテレビや教育映画の中からキーシーンとなる部分を30秒から長くても2分程度に切り出して,徹底的にストーリー性を排除したものであった。これらのコンテンツは当時のメディアVHDに保存して市販された。この教材を使った授業を全国の中学校から13校を選び,1700名の中学生に対して実施した。その中でもっとも使われなかった映像として,スカイダイビングの様子を30秒間美しいBGMに合わせて撮影したものがある。製作者の意図が教師にも生徒にも伝わらなかったということである。また,台ばかりにおもりを乗せて自由落下させる場面を撮影した44秒の画像では,静止状態では4kgの目盛りをさしていたものが,落下中はマイナスに触れてしまっている。この教材のねらいは,自由落下中には重さが0になることを指導することであった。しかしマイナスに針が触れていることを教師は説明できなかったのである。1700名の中学生の中でたった一人だけ気が付いたという映像である。  (第7回目 (メルマガ40号)「近未来教室環境と教育用コンテンツについて」)

で、それが、完全な形で、うちの学校の第2理科室から発掘されたのでさらします。なお、VHDプレーヤーがなく視聴できないもよう…(泣)。

こういう箱を

ひらくと左がVHD 右が指導書

物化生地それぞれ2枚あります。

VHDディスクのケース

そしてこれがVHD本体 縦33.4cm×横26.8cm

指導書つき

かなりの値段しそう…。

ですが、肝心のVHDデッキが壊れていて見ることができず、理科の先生方のメーリングリストに「こんなのあるけど、ほしい人にあげるよ」と発信しても誰も手を挙げてくださらなかったので、残念ながら廃棄しました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました