1382 天気図用紙(2) 天気図用紙(日本気象協会・日本地図共販)

日本気象協会

日本気象協会のラジオ用天気図用紙
個人的にはこれが一番お世話になった用紙です。それこそ中学生時代、ラジオの気象通報を聴いて毎日天気図を書いていたものでしたから…。

日本気象協会版は、初心者用のNo.1と中級者用のNo.2があります。
50枚で350円

初心者用のNo.1は左側に放送内容を記録する欄があります。

裏表紙。左上の「日本気象協会 刊行物案内」という文字の下に小さく「昭和51年12月1日現在」とあるので、年代特定が容易でした。

こちらが中級者用のNo.2です。50枚で400円となっていますが、これはNo.2だから高いわけではありません。No.1もNo.2も同じ値段です。

単に「昭和57年1月1日現在」ということで、値上げをしたのです。

No.2は地図だけです。その分、広い範囲が描けます。船舶からの報告や漁業気象で紹介される低気圧や高気圧、等圧線などは、No.1だとはみ出ることがあるのですが、No.2ならかなり収まります。

日本地図共販

一方こちらは日本地図共販の天気図用紙。
日本地図共販株式会社は、国土地理院の地形図や、地図、道路地図、ガイドブックなどを扱ってきた、昭和21年7月設立の老舗の取次会社でしたが、2017年に破産

50枚つづり500円、1枚10円となっていますが、これは両面に印刷されていますので100回分です。
両面に印刷されているだけあって、紙もちょっと厚めで丈夫なものを使っています。

そして天気図用紙です。

観測点が日本気象協会版と同じなのでこれも昭和50年代でしょうか。でも同じ時代に2つの会社(片方は財団法人だけど)から天気図用紙が売っているというのもどうなんだろ。

日本地図共販の天気図の特徴は、下に記号の説明を載せているところです。
天気記号が21種類。さらに

熱帯性低気圧、台風のマーク(TDとかTでなくて)、さらに雨域を緑色、霧域を黄色とかなりアグレッシブ。
ただし前線を「不連続線」と呼んでいます。現在、気象庁では「使用を控える用語」とされていますが、昭和50年代には使われていたのでしょうか。

長岡 正利:陸地測量部発行地図を中心として見た昭和前期の地図事情とその地図見本,「地図」Vol.34 No.4 1996


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