1372 自然のなぞ 1~3

古い中学校理科の教科書です。

「自然のなぞ 改訂版 1~3」

奥付を見てみたら、いずれも昭和30年発行のものです。(正確には1は昭和32年の三版、2は昭和33年の四版、3は昭和25年の五版です。順に366/390/398ページで140円/150円/150円

昭和30年発行ということは、指導要領が昭和26年の試案が使われていた時代です。

先日の二葉の教科書では28年に検定済みのものは単元が「季節や天気はどのように変わるか」という問いかけ型だったのに対し、30年検定のものは単元が「生物の成長」という表記に代っていたことを思い出してください。

昭和30年発行のこの教科書では、単元名は指導要領に示されている「単元Ⅰ 季節や天気はどのように変化するか。また,これらの変化は人生にどのような影響を及ぼすか」というような疑問形の問いではなく、「気象と気候」とシンプルになっています。やはり経験主義から系統的な学習への脱却をこころみているのでしょうか。ただし、その下の節は「気温を測るときにはどんな注意がいるだろうか」という問いかけで構成されています。ちなみに「気象と気候」では40個の問いかけがありました。

出版社は中教出版というところ。サイトは見つからず、Wikipediaには解散と書かれています。西神田2丁目にあった会社の建物の写真もありましたが、現在はそこには別の会社のビルが建っています。

いつ頃までこの会社はあったのでしょうか。
国立国会図書館サーチの詳細検索で
出版社:中教出版
出版年:2000~

これで2000年以降の中教出版の本が出てくるはずです。もし、ゼロ回答だったら、2000年の時点で解散していたと思われるので、出版年をもう少し前にして検索すればいいだけの話です。

さて、実際には、24件ヒットしました。ほとんどが2002年から2004年にかけたの中学書写、高校芸術(書道)の教科書ですが、1冊だけ2014年というのがありました。書道芸術 漢字編という本ですが、書誌情報をよく見ると改訂版で、中鏡出版ともう一つ萱原書房という別の出版社が記されています。中教出版から出された本を萱原書房が改訂版で出したというところでしょうか。
そうすると、2004年に最後の教科書を出版して、その教科書を使い終わる2007年ごろに解散というところでしょうか。
…また、どうでもいい調査をしてしまった。

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