0276 【力の働き5】 力を矢印で表わす
力を表すときには、一つの矢印にこの三要素をすべて入れ込みます。
すわなち、
力の向き は 矢印の向き
力の大きさ は 矢印の長さ
力の作用点 は 矢印の根元の位置
を 表します。
力の向きは矢印の向き、これはわかりますね。上向きの力は上向きの矢印で表すということです。
力の大きさ。これは矢印の長さで表わします。例えば1Nの力を1cmの長さで表わすとすれば、2Nなら2cmで表わすし、10cmの矢印だったら10Nだな、とわかります。
最初の「1Nを1cm」で表わすというレートは、指定されていればそれに従えばいいし、特になければ自分で設定してよいです。マス目の上に図を書いて、「1目盛りを1Nとする」みたいなやり方もあります。
このイラストは無料イラストのIMTから。
そして作用点。矢印の根元ということですが、これが3要素の中ではやはり一番難しいところです。
向きはそのままだから、ここで間違える人はまずいません。大きさについても、1Nを1目盛りとか1cmとかして表すことで、ここで間違えることも少ないでしょう。
そう、間違えるポイントは圧倒的に作用点なのです。
実際に矢印をかこうとしても、多くの人が「この力の作用点はどこ?」と悩みます。だから作用点はどこか、これを明確に見つけられるようにしておきましょう。
もう一度、力について最初に学んだことを思い出してみましょう。
「一つの力がはたらくには、その力を出している物体と、力を受けている物体の2つがある」
でしたね。
この「力を出している物体」「力を受けている物体」がくっついているか離れているかに分けて考えます。
くっついている場合
例えば、床の上にある物体を横から糸で引っ張っているとき、物体が糸から受ける力を考えます。
ここでは物体と糸はくっついています。この場合はこれら2つの物体の接点が作用点になります。
なお、手で壁を押しているなど接しているところが面の場合はその面の真ん中あたりを作用点とします。
離れている場合
一方、天井からぶら下がっているおもりにかかる重力のように、力を受けている物体が、力を出している物体と接していない場合、力を受けているおもりの真ん中が作用点になります。
ちなみにこの図ではいろいろ力が働いていて、
アは天井が糸を引く力
イは糸が天井を引く力
ウは糸がおもりを引く力
エはおもりが糸を引く力
オはおもりの重力、すなわち、地球がおもりを引く力
カはおもりが地球を引く力
です。ふう。
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