岩石はでき方の違いにより、火成岩、堆積岩、変成岩に大別されます。
詳しくは産総研の地質調査総合センターがわかりやすいです。
火成岩については、マグマが冷えて固まった岩石で、詳しくは火山のところで扱います。
変成岩は、強い熱や圧力をうけてできた岩石です。ただし、中学理科では登場しません。
卿は、堆積岩についてみていきましょう。
堆積岩は、堆積物が長い年月をかけて固まってできた岩石をさします。
堆積岩の中にもいくつかグループがあります。
砕屑岩
まずは砕屑岩のグループ。
「砕屑(さいせつ)」という字は、砕(くだ)けた屑(くず)となっていますが、風化や侵食などで岩石が壊れてできた破片などを砕屑物と言います。これが堆積して固まってできた岩石が砕屑岩です。
礫岩 Conglomerate 2mm以上の礫が固まってできた岩石
(産地 山梨県大月市笹子)
砂岩 Sandstone 1/16mm~2mmの砂が固まってできた岩石
(産地 埼玉県秩父郡長瀞)
泥岩 Mudstone 1/16mm以下の泥が固まってできた岩石
ちなみに、1/256mm~1/16mmのシルトが固まったものがシルト岩、1/256mm以下の粘土が固まった粘土岩にわけられます。
(産地 京都府綴善郡宇治田原村湯屋)
火山砕屑岩
火山灰など、砕屑物の中で、特に火山由来のものを火山砕屑物といいます。火山砕屑物が固まった岩石が火山砕屑岩です。
凝灰岩 Tuff 火山灰が固まってできた岩石。
火山灰は火山が噴火して短期間で広範囲に積もります。そのため凝灰岩の層は離れた場所同士の地層のつながりを考えるにあたり、同じ地層だと判別しやすく、地層全体を考えるとっかかりになる「かぎ層」になることが多いです。
(産地 静岡県賀茂郡沢田)
生物岩
次は生物岩のグループです。生物岩は生物の死がいが堆積してできたものです。どの生物の死がいかによって、生物岩の種類も異なります。
石灰岩 Limestone サンゴ、石灰藻、貝頬、有孔虫などの由来です。
チャート Chert 放散虫、珪質海綿が由来の岩石です。
チャート Chert 放散虫、珪質海綿が由来の岩石です。
チャート Chert 放散虫、珪質海綿が由来の岩石です。
(産地 埼玉県秩父郡野上町)
石炭 植物由来です。
珪藻土 珪藻由来です。
(産地 島根県周吉郡西郷町)
化学岩
そして、化学岩のなかまたち。海水・湖水などに溶けていた物質が、化学的に沈殿してできた岩石です。どんな物質が沈殿したかによって、化学岩の種類も異なります。
岩塩は塩化ナトリウムNaClが主成分です。
また、生物岩で出てきた石灰岩やチャートは化学岩でもあります。
石灰岩は炭酸カルシウムCaCO3が主成分です。炭酸カルシウムは貝殻や卵の殻、チョークなどの主成分でもありますね。
チャートは、二酸化ケイ素SiO2が主成分です。二酸化ケイ素は石英などの主成分です。
このように成分が違うため、石灰岩とチャートはうすい塩酸を加えることで見分けることができます。
塩酸を加えると、石灰岩は二酸化炭素の泡を出して溶けますが、チャートは何も起こりません。
また、モース硬度では、チャート(石英)は7、石灰岩(方解石)は3です。硬さの差で見分けることもできます。
堆積岩には、粒の大きさや構成する物質など、それぞれに特徴があるのですね。
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