PR

0041 【生物の体の共通点と相違点10】動物の体の共通点と相違点(3) セキツイ動物の分類

 前回見てきたように、セキツイ動物を2つに分けるもっともらしい分け方は何通りかあります。
いくつもの分け方があるならば、どう分類していけばよいのでしょうか。

前回からの課題:セキツイ動物の仲間はどのような特徴からどのように分類できるだろうか。

 「呼吸の方法」や、「環境が変化したときの体温の変化」、そして「子の生み方」を組み合わせて、セキツイ動物全体を、5つのグループに分けることができます。一つづつ見ていきましょう。

魚類
魚類というくらいですから魚の仲間です。なので大体はわかるかと思います。
フナとかコイとか

ナマズとか

変わったところではタツノオトシゴなんかも魚類です。

 クジラやイルカは海(水中)で生活するけれど魚(魚類)ではなく哺乳類だというのは有名ですが、その流れでサメもたまに哺乳類と迷う人がたまにいます。でもサメは、れっきとした魚類です。卵を産むし、えらもあります。

魚類は①呼吸をエラで行う、②変温動物、③卵生という特徴があります。また、体の表面はうろこでできています。

両生類
 水中と陸上の両方で生きられる種類。両生類は3種類しかありません。
 カエル

 イモリ

サンショウウオ

 表面はしめった皮膚。①呼吸は子どもはエラ、成長したら肺でで行う、②変温動物、③卵生という特徴があります。
 また、両生類は皮膚呼吸も行っています。両生類の肺はそれほど発達しておらず、体全体が必要な酸素を賄えないため、皮膚による呼吸も併用しています。皮膚呼吸をする場合、表面が湿っていることが必要なので、粘膜層により湿った(ぬるぬるした)皮膚になっています。
 皮膚呼吸は両生類のほかには、魚類のウナギもしています。だからぬるぬるした表面になっています。また、ミミズなどの環形動物は皮膚呼吸だけ生きています。一方、爬虫類、鳥類や哺乳類は皮膚呼吸はほとんど行っていません。
 皮膚呼吸に関しては、「両生類と爬虫類が行っている」(両生類と爬虫類はよく一緒くたにされますからね)だとか、「ヒトが皮膚呼吸を行っている」という前提でスキンケアなどの話をしていたりすることもあり、なかなかカオスなのですが、このあたりを整理して正しいことを解説するには、私自身もう少し勉強しないといけません。(誰かやってくれると嬉しい)

ハチュウ類
 カメとかワニとか

ヤモリ

トカゲ

 爬虫類は①呼吸は一生肺でで行う、②変温動物、③卵生という特徴があります。体の表面は水分が皮膚から抜けて体が乾燥しないように皮膚を硬化させたため、うろこでできています。

 ここまでの3種類はいずれも②変温動物、③卵生で、違いは①呼吸の仕方でした。魚類は一生えら、爬虫類は一生肺ですが、間の両生類は途中でエラから肺に切り替わります。こういう進化における過渡期の生物ということで、現在、両生類の仲間は3種類しかありません。

 そして、ごっちゃになりやすいのがイモリとヤモリ。イモリは「井守」、井戸を守ります。井戸は水のあるところだから、水のある所に生活する両生類です。ヤモリは家を守る「家守」。家は陸上にありますから、陸地で生活するハチュウ類となります。
 イモリ両生、ヤモリハチュウ→イリョウハヤ→医療、速っ!

鳥類
 ハトとかニワトリとか鳥の仲間なのでわかりやすいと思います。
ペンギン

①呼吸は肺でで行う、②恒温動物、③卵生という特徴があります。体の表面は羽毛でできています。

ホニュウ類
 獣、つまり「毛物」というくらいですから、表面は毛です。そして①呼吸は肺でで行う、②恒温動物、③胎生という特徴があります。
ホニュウ類の例としては
 コウモリ

 イルカ

コメント

タイトルとURLをコピーしました