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0888 ニコラ・テスラを知っていますか

ニコラ・テスラを知っていますか(2010-07-03)

「ニコラ・テスラ」。結構偉業を成し遂げた物理学者なのですが、物理を専門にしている人をのぞけば、知名度はイマイチどころってもんじゃなさそうです。エジソンよりちょっと若い程度なのですが、知名度は天と地の違いがあります。

しかし、このニコラ・テスラ、ナイスなキャラクターで私の心をつかんで離しません。

彼はイケメンで、かつ数学や物理学では学者レベルの最先端の知識を身につけたインテリなのですが、
「天才とは1%のひらめきと99%の努力だ」
というエジソンの有名な言葉に
「わたしならその努力の90%を節約することができる!」
とつっこんでしまうお茶目さんでもあります。

あのオウム真理教がテスラの発明をハルマゲドン兵器として利用しようと、ベオグラードのテスラ博物館まで行って彼の秘蔵論文を探した、という逸話まであるというオカルトぶりも語らずにはいられません。

また、テスラのことを知ると、電流戦争のライバルであった発明王エジソンのあまり知られていない姿も見えてきます。あなた実はそんな人だったのね(泣)と。

Z市研修会でのコメント(抜粋)

※2020年度のZ氏の研究授業「身近なもので電池をつくろう」の講評をしたときの話の一部です。

「主体的に学習に取り組む態度」の評価の難しさは大きく2つあるのではないかと思われます。

一つは現在の「関心・意欲・態度」でもよく言われていることですが、態度のようなものは数値化しづらく、主観的になってしまいがちなので評価方法に悩むという点。もう一つはあまり言われていないことですが、「主体的…」のもつ粘り強さと自らの学習を調整するという2つの面がありのですが、多くの課題解決の活動では、粘ったり調整する前に課題が解決してしまうので、粘り強さを見取ったり、自らの学習を調整する場面がなかったりする点です。

そうすると

今回の課題は現行の学習指導要領解説にある「実験方法を自ら考え、進んで探究する態度を養うため、例えば、備長炭電池を電極として用いた木炭電池や果物を利用した電池など、身近なものを用いた電池の実験を行い、電池の表面積や電解質水溶液の濃度などが電圧や電流などに与える影響をレポートにまとめるという活動が考えられる。」という例示にも一致したものです。

ただし、どのように電池を改良するかという課題のもと、いろいろ試行錯誤して電圧が高いものを探しています。

ここで、科学史の話を一つ。

発明王で有名なトーマス・エジソン。「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という言葉が知られています。この言葉の解釈については努力ではなく、ひらめきの重要性を説いている言葉だと言われてます。しかし、エジソンが電球のフィラメントに適切な素材を見つけるため、あらゆる素材に電気を通して、その反応を見ました。その数は1万とか2万とか言われていますから、とんでもない努力をしていたのも事実です。

まさに試行錯誤を粘り強くやったために、フィラメントに必要なものは日本の竹だという発見をして、白熱電球の発明につながっていたわけです。

これは確かにすごいことで、エジソンの発明や偉業にケチをつけるわけではありませんが、あえて厳しいことを言うとすれば、そこで止まっていた。

エジソンのライバルといわれた二コラ・テスラも彼の努力については、『もしもエジソンが干草の山から一本の針を見つけなければならないとしたら、彼はすぐさま働きバチの勤勉さで干草を一本一本調べにかかり、ついには目的のものを見つけ出すだろう。』と評価している一方で『私は少し理論を利用するか計算するだけで90%削減できたであろう労力を彼が費すのを残念に思いながらほとんど見ているだけだった。彼は本での学習や数学的な知識を軽視し、自身の発明家としての直感や実践的なアメリカ人的感覚のみを信じていた。』とも言っています。つまり、彼の努力には無駄が多かった、もっと効率の良いやり方があったのに。といっているわけです。

これには、エジソンの学歴が小学校中退で理論や計算が使えなかったということが関係しているのではないかと私は考えています。ちなみに、ニコラ・テスラは大学にまで行っていますから、理論や計算はお手の物なので、そのように見えたのでしょう。

実際にテスラは大学時代に交流モーターの着想を得て研究を重ね、のちにアメリカの送電システムについて、直流で進めようとしていたエジソンと対立し、最後はテスラの交流が勝ち、今日に至るのです。

さて、今回の授業に戻ると、電圧の高い電池を作るために試行錯誤していました。つまりエジソンしていたわけですね。ただし、1万回も試行錯誤するわけにもいきませんから、仮に高い電圧の電池が発見できても、それは単なる偶然に過ぎなかったりするのです。

ここにテスラ的な発想を加えたいところです。ある程度の試行錯誤を経た後で、「こうすると電圧が高くなるのではないか」という仮説を持ち、それを検証してみるという段階です。

 もちろん、最初から「濃度は濃いほうが電圧が大きくなりそう」などと予想してかかるのもアリです。電圧を上げる要因を洗い出し、そのうち一つを取り上げ、それを変えていくと、電圧はどう変わるか…そういうやり方で、電圧を上げる条件を一つずつ明らかにしていく「テスラ方式」もあります。

 決して粘り強く試行錯誤することを否定するわけではありませんが、でもいつかは試行錯誤から卒業して、ある程度の目星をつけながら効率的に進めていく必要はあるでしょう。

 この場合、条件が複雑になりすぎるので食べ物だとか水溶液を自由にするのではなくクラスで統一することになるでしょうが。(あるいは自由に食べ物が電池になる!という実験を前の時間にするか)

また、市販の乾電池は1.5V。そこまで行った班はたぶんないと思います。そこから「乾電池スゲー」と持っていき、次の「いろいろな電池」のところに流れ込むのも一つの方法です。

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