1257 【生物と環境2】自然界のつり合い(2) 分解者の働き

生産者と消費者

 生態系における生物には、「生産者」と「消費者」に分けられます。
 何を生産・消費しているのでしょうか。有機物、もっというと化学エネルギーです。
 植物は、光合成で無機物である二酸化炭素(と水)から、有機物を生産する、「生産者」です。
これに対し、動物のように光合成ができない生物は、他の生物のや生物の死骸などを食べて、それに含まれる有機物を消費して、無機物の二酸化炭素にする「消費者」です。

分解者

 ダンゴムシやミミズのような土壌動物や、菌類・細菌類の微生物は、有機物を消費して無機物にする消費者です。ですが、彼らのような特に生物の死がいや排出物に含まれる有機物を養分としてとり入れている生物を「分解者」といいます。すべての分解者は消費者でもあります。

菌類

 キノコ,カビ,酵母のなかま。
 菌糸と呼ばれる糸状の細胞からできている真核生物(核をもつ細胞でできている生物)。
 菌類の多くは胞子でふえる。

 菌類ワールドへの誘い

細菌類

 バクテリアともいわれ、乳酸菌や大腸菌が代表選手。
 細菌類は、細胞核を持たず、1個だけの細胞で構成される原核生物のグループに含まれる。
 ふつうは細胞の分裂で増殖する。

※菌類、細菌類は「動物」でも「植物」でもありません。

1.細菌とは(佐賀大学)
細菌とは何ですか?(農林水産省)

分解者の実験(この実験の手持ち写真がない…)

課題:微生物のはたらきによって,有機物が無機物に分解されることを確かめよう

構想
 有機物に微生物(分解者)を入れて、有機物が分解されたことを確かめればいい?
 だめだよね。微生物(分解者)と関係なく、自然に分解されたかもしれないから。
 では、その可能性を封じ、「微生物のはたらきによって」分解されることを確かめるにはどうしたらよいのでしょうか。

 そこで対照実験ですね。
 有機物に微生物(分解者)を入れないものをあえて用意します。これでうまく有機物が分解されなかったのに、微生物(分解者)を入れた方が有機物が分解されれば、「微生物(分解者)がいたから分解された」といえます。
 もちろん、微生物(分解者)を入れても入れなくても有機物が分解されたとしたら「微生物(分解者)がいたから分解された」とはいえません。結果が違わないと変えた条件が条件だといえないわけです。
 
想定される結果
 もし、本当に「微生物のはたらきによって,有機物が無機物に分解される」ならば

  微生物(分解者)がある ⇒ 有機物が分解される
  微生物(分解者)がない ⇒ 有機物が分解さない

 ということになります。実際にこのような結果になるのですが、有機物が分解されたかどうかを確かめるには、有機物にデンプンを使っておいて、ヨウ素液で調べるという方法がよく使われます。

 この時に注意したいのは、ヨウ素液を加えて褐色のまま色が変化しない、ということはデンプンがないということ。慌てると間違えるところですが、デンプンがないということはデンプンが分解された、ということです。一瞬、デンプンがない→分解されなかったと思う人がいるので注意しましょう。

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