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0744 【日本の気象5】日本の天気の特徴5 春と秋は移動性高気圧

春や秋の天気ということで、2021年11月21日から12月4日までの秋の2週間の天気図をgifアニメにしてみました。

このgifアニメは「バナー工房」様の「GIF画像作成(GIFアニメ)」を利用して作成しました。

 21日・29日は日本列島の真ん中に高気圧がありますね。

ところがが翌22日・30日は前線を伴った低気圧が近づき

23日・12月1日に寒冷前線が本州を通過!

24日・2日前線は太平洋に去って行ったものの、次の高気圧の魔の手が九州に…

25日・3日 というふうに同じパターンが繰り返されていますね

26日・4日 高気圧がじわじわと…


 このように春と秋では高気圧と低気圧が交互に通過します。ざっくりと高気圧は晴れ、低気圧はくもりとか雨、とすると、数日の周期で晴れたり曇ったりと、天気が変わりやすいのです。なので運が悪いと、先々週も先週も今週も週末になると天気が悪くなる…なんてことになるわけです。

 冬や夏ならシベリア気団(シベリア高気圧)や小笠原気団(太平洋高気圧)がどっしり構えているのに対し、ここでの高気圧は低気圧のようにサーッと西から東へ移動していく、という特徴があります。なのでこの高気圧は移動性高気圧と呼ばれます。そしてこの移動性高気圧は、揚子江気団の温かく乾燥した空気がもとになっています。
 このブログを読み込んでいる方は、「揚子江気団…お前、消えたはずじゃ…?!」と思ったかもしれませんね。しかし、怖いのは消したつもり」と「消えたはず」。昭和60年度 全国統一防火標語です。ちなみにそのポスターに出ていたのはあの岡田有希子でした。
 揚子江気団は1935年に風船爆弾の気象調査も行った気象学者の荒川秀俊が「假りに揚子江氣塊と呼ぶことにする」と気団じゃないかもということで仮に名前をつけたものの、1939年には中国で後に気象局長となる徐長望によって、これはシベリア気団が温暖化して偏西風で分離されたものに過ぎず、独立した気団ではない、というわけです。
 ただ逆に言うと、確かに独立した気団ではないものの、揚子江流域にシベリア気団が温暖化して偏西風で分離された、シベリア気団や小笠原気団ほどではないがそれなりにでかい、荒川秀俊のいう「亜熱帯大陸氣塊と言ふべきもの」があるのもまたゆるぎない事実ではあるので、それを何と呼ぼうかといったときに「太陽系外縁天体」みたいに新しい名前をあてがわれているわけでもないので、「シベリア気団揚子江出張所」とか勝手に名前を付けるわけにもいかないので、結局、仮につけられた揚子江気団と呼ぶしかないのかなと。
 ムスカ「揚子江気団は滅びぬ!何度でも蘇るさ!揚子江気団の力こそ日本の春と秋だからだ!」

 ちなみに低気圧は、ふつう移動性なのでわざわざ「移動性低気圧」なんて言いません。

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