1204 中学理科で解ける センター試験2020 地学基礎

第1問


問1
 地震について述ぺた文として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
①プレートは固いのでプレート内部では地震は発生しない。
②一つの地震では震源に近いほどマグニチュードは大きくなる。
③緊急地震速報は地震の発生を直前に予測して発表している。
④震源が近いほど初期微動継続時間は短くなる。

もうこれは…中1の定期テストレベルですよ…。  正解 ④


問5 ある安山岩質溶岩から岩石を採取して肉眼観察したところ、斑晶として白色の鉱物Aと黒色や暗緑色の鉱物Bを含んでいた。この岩石から作成した薄片(プレパラート)を偏光顕微鏡で観察したところ、次の図2のような組織であった。鉱物Aおよび鉱物Bの組合せとして最も適当なものを、下の①~④のうちから一つ選べ。
 

火成岩の種類と含まれる鉱物の対応のあの図(本ブログにはまだうpしてなかった…)
中性岩の安山岩だと、無色鉱物はほとんど長石。とくに角閃石ではなく、輝石が含まれるものだとほぼ石英は含まれない。
有色鉱物も橄欖石は塩基性岩でないと登場しない。中性岩では角閃石と輝石まで。  正解 ①

第2問

A
熱帯低気圧と温帯低気圧は、ともに(a)中心付近が周囲に比べて低圧であり、北半球では反時計回りに回転する渦であるという共通の性質をもつ。一方、(b)温帯低気圧は前線を伴うことが多いが、熱帯低気圧は前線を伴わないなどの違いがある。

問1 上の文章中の下線部(a)こ関連して、ある年の9月初旬の14時頃に本州の南岸を台風が南から北へ通過した。この地域には、次の図1に示されている ように、西から東に順に観測所A. B. Cが数十km間隔で並んでおり、台風の中心は観測所Bの近くを通過した。次ページの図2のX,Y,Zの三つ のデータは観測所A. B. Cのいずれかで観測された風向、風力、気圧の変化を示している。観測所A、 B、Cに対応するデータの組合せとして最も適当なものを次ページの①~⑥のうちから一つ選ぺ。なお、気圧は海面更正された値である。




問2  56ページの文章中の下線部(b)に関連して、北半球の温帯低気圧が次の図3に示すような前線を伴ったときに、破線DEに沿った鉛直断面を北側から見た構造として最も適当なものを次ページの①~④のうちから一つ選べ。


問1 まず、台風の中心は14時ごろに観測所Bの近くを通過したのだから、14時にXYZの中でもっとも気圧の小さいZがBとなる。
さらに、低気圧の風の吹き方から、14時の時点でのA、Cでの風の流れは次の図の通り。

風向(矢羽根の方向)は風の吹いてくる方向という点に注意してAがX、CがY 正解  ②
問2 もうこれは…中2の定期テストレベルですよ…。  正解  ④

第3問

問3 太陽系には. さまざまな質量や密度の惑星がある。地球と木星、天王星の三つのなかで質量が最も大きい惑星と平均密度が最も大きい惑星の組合せとして最も適当なものを 次の①~⑥のうちから一つ選べ。

地球は地球型惑星、木星と天王星は木星型惑星。質量が最も大きい惑星は、図体のでかい木星。密度が大きいのは地球型惑星の地球。 正解  ③

第4問

日本列島には多様な自然環境が存在する。それは多くの恵みを私たちに与えてくれる一方で(a)さまざまな自然災害をもたらす。自然災害に備えるために(b)ハザードマップがつくられている。ハザードマップで示された自然災害の範囲の予測 は状況によって変化する場合があるため、それを理解して利用することが重要である。(c)自然災害によっては発生直後に被害の予測が行われるものもある

問1 上の文章中の下線部(a)に関連して,自然災害を引き起こす現象について述べ た次の文a ・bの正誤の組合せとして最も適当なものを下の①-④のうちから一つつ選べ。
a 地盤が固い場所ほど地震による揺れ(地震動)が増幅されやすい。
b 津波が沖合から海岸に近づくと津波の高さは高くなる。


問2 66ページの文章中の下線部〔b)に関連して火山噴火と自然災害に関する次の問いに答えよ。
 次の図1は、成層火山であるX岳が、現在の火口から噴火したことを想定したハザー ドマップである。図1には、火砕流や溶岩流の流下火山岩塊の落下、厚さ100cm以上の火山灰の堆積が予想される範囲が重ねて示してある。
この火山が想定どおりの噴火をしたときに、地点ア~エで起きる現象の可能性 について述べた文として最も適当なものを、次ページの①-④のうちからーつ選べ。

①地点アは火口から離れているため、噴火してから数時問経って火砕流が到達する可能性が高い。
②地点イには火砕流や溶岩流の流下だけでなく火山灰の降下の可能性も高い。
③地点ウが火口に対して風上側にある場合には、そこに火山岩塊が落下してくる可能性は低い。
④地点エは火砕流や溶岩流の流下火山岩塊の落下や火山灰の降下のいず れも可能性が低い。

問3 66ページの文章中の下線部(c)に関連して、火山噴火による降灰分布予測に関する次の文章を読み、[ ア ]・[ イ ]に入れる語と数値の組合せとして最も適当なものを、下の①-④ののうちから一つ選べ。
次の図2は火山Aが噴火した直後に発表された12時問後までの降灰分布予測である。この地域の噴火時刻の12時間後まで[ ア ]の風が吹くと予測されている。この風の風速が10 m/sであるとすると、B市で火山灰が降り 始めるのは噴火時刻のおよそ[ イ ]時問後と予測できる。

問1 a 地盤がしっかりしていれば地震でも揺れないから被害が小さい。誤。
b 沖合から海岸にいくと浅く狭くなるので波は高さ方向に延びるしかない。 正。  正解 ③

問2 ①地点ア は火砕流エリアなので数時間もかからない。  ②地点イは火砕流・溶岩流の流下・火山灰の降下いずれも可能性が高い。つまりこれが正解。 ③地点ウは火山岩塊エリア内なので、風上側でも可能性は高い。(火山岩塊は火山灰と違ってそれなりに重いものなので風の影響はそれほどない) ④地点エは厚さ100cm以上の火山灰の堆積の円よりも外にはあるものの、その円に近いので100cm近くは火山灰が堆積しそうですよね。つまり、火山灰の降下の可能性は十分高いってことです。  正解 ②

問3 南東側に火山灰が飛んでいるのだから、北西から吹いてきた風である。10m/sの風速で、火山AからB市までの100kmまで到達する時間は100km/(10m/s)=10000s=約3時間  正解 ③

ということで2020年の地学基礎は15問50点中の8問25点分が中学理科の範疇ということになってしまいました。
バファリンの半分が優しさでできているように、地学基礎の半分は中学理科でできているのです。

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