1213 中学理科で解ける 共通テスト2023 物理基礎編

第1問

問3
次の文章中の空欄[ア]・[イ]に入れる式と語の組合せで最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。

図3のようになめらかに動くピストンのついた容器に気体が閉じこめられている。最初容器内の気体と大気の温度は等しい。気圧が一定の部屋の中でこの容器の底をお湯につけると容器内の気体が膨張しピストンが押し上げ られた。この間に容器内の気体が受け取った熱量Qと容器内の気体がピストンにした仕事W’の間には[ア]という関係がある。Q=W’とならないのは容器内の気体の内部エネルギーが[イ]するためである。
  

3年のエネルギーの変換の知識がわかればちょっと難しいけどワンチャン解答可能。
問題文でいっていることを気体の立場から考えると、Qの熱エネルギーをもらってW’の仕事をする。変換効率は100%にならないからQ>W’となるし、その差は気体を温める熱となり、気体のもつ(内部・熱)エネルギーは大きくなったことがわかる。

第2問

小球の運動についての後の問い(問1~5)に答えよ。ただし空気抵抗は無視できるものとする。
図1はある初速度で水平右向きに投射された小球を、0. 1sの時間間隔で撮影 した写真である。壁には目盛り間隔0. 1mのものさしが水平な向きと鉛直な向きに固定されている。

問1 水平に投射されてからの小球の水平方向の位置の測定値を、右向きを正として0. 1sごとに表1に記録した。表1の空欄に入れる、時刻0.3sにおける測定値として最も適当なものを、後の①~⑤のうちから一つ選べ。

図1で水平方向の移動距離を見ると、普通に等間隔ですし、表も位置[m]は時刻[s]に比例していますね。0.39×3=1.17 

問2 鉛直方向の運動だけを考えよう。このとき、小球の鉛直下向きの速さvと時刻tの関係を表すグラフとして最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
 

自由落下は斜面の運動の究極にしたものですが本質は斜面の運動と同じです。記録タイマーを使った実験で、テープの「階段」ができたように、速さは一定の割合で増えていくのでしたよね。 

次に、同じ質量の二つの小球A、Bを用意した。図2のように、水平な床を高さの基準面として、小球Aを高さhの位置から初速度0で自由落下させると同時に、小球Bを床から初速度V0で鉛直に投げ上げたところ、小球A、Bは同時に床に到達した。
 
問5 次の文章中の空欄[ア]・[イ]に入れるの組合せとして正しいものを、後の①~⑨のうちから一つ選べ。
 床に到遠する時点での小球A、Bの運動エネルギーKA、KBの大小関係は、計算をせずとも以下のように調べられる。
 小球Bの最高点の高さをhとする。運動を関始してから床に到達するまでの時間は小球A. Bで等しいことから、hとhの大小関係は[ア]である ことがわかる。小球が最高点から床に達する間に失った重力による位置エネルギーは床に到達する時点で運動エネルギーにすべて変換されるのでKAとKBの大小関係は[イ]であることがわかる。
 

いいですか、Aが高さhから落ちていった時間と、Bが高さ0から高さhBまで上に飛ばしてから落ちていった時間が同じ。ということは落ちていた時間はAの方が長い。ならば高さもAの方が高いはずだよね。 h>hB
 ということはそれぞれの最高点での位置エネルギーはAの方が大きいので、床での運動エネルギーもAの方が大きい。 

第3問

発電および送電についての後の問い(問1~4)に答えよ。
 授業で再生可能エネルギーについて学んだ。家の近くに風力発電所(図1)があるので見学に行き、風力発電について探究活動を行った。

問1 次の文章中の空欄[11]・[12]に入れる語として最も適当なものを、後の①~⑥のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。
 風力発電は空気の[11]エネルギーを利用して風車を回し、それに接続 された発電機で電気エネルギーを得る発電である。再生可能エネルギーによる 発電には、風力発電以外に、水力発電や太陽光発電などもある。太陽光発電は、太陽電池を用いて[12]エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する発電である。
 ①力学的 ②熱 ③電気 ④光 ⑤化学 ⑥核(原子力)

 風力発電は風の運動(力学的)エネルギーを、太陽光発電は太陽の光エネルギーがもとですよね。  [11]① [12]④

図2は、見学した風力発電機1機の出力(電力)と風速の関係を表したグラフである。

問2  次の文章中の空欄[13]に入れる値として最も適当なものを、直後の{ }で囲んだ選択肢のうちから一つ選ぺ。

日本の一般家庭の1日の消費電力量はおよそ18kWhである。常に10m/s~15m/sの風が吹き続けていると仮定すると、図2の風力発電機1機が1日に発電する電力量は、日本の一般家庭の1日の消費電力量のおよそ [13]{①0.10倍   ②0.24倍  ③1.0倍  ④2.4倍  ⑤10倍  ⑥24倍 }に相当する電力量である 。

グラフを見ると風速が10m/s~15m/sのところで出力が18kW程度になっています。これが24時間続けば、発電する電力量は18kW×24hとなり、18kWhの家24件分になります。 

以上16問中6問、50点中21点が該当しました。

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